不動産を売却する時には不動産会社に「いくらで売れるか?」を知りたくて不動産査定を依頼するのが一般的です。
すると不動産会社からは不動産査定書が提出されます。そこで、時々誤解が生まれるのですが、不動産査定価格は売却できる金額ではありません。
不動産査定価格の本当の意味
3社の不動産会社に査定を依頼すると、三者三様の査定書が出てきます。
そこでよくある間違いが・・・最も高く査定した会社に売却を依頼することです。
査定額は買取額とは異なりますから、高い査定価格だからと言って、高く売れることを保証してくれるわけではありません。
売却価格は最終的には、購入希望者と売主との妥協の産物として決まります。
時には査定額を大幅に下回った価格で売買されることもあります。その原因は・・・査定額が高過ぎたからです。そして、売却までにすごく時間がかかってしまいました。
売却依頼を受ける為の査定額はあてにならない
不動産会社が提出する不動産査定書には2種類あります。
- 売れると思われる本当の価格が記載されている
- 媒介契約ほしさに高い価格を記載している
この2種類の査定書があります。後者の査定書をあてにして媒介契約を結び、販売活動をしてもらった結果
- 売れるまでにすごく時間がかかった
- 査定額より大幅に価格が下がった
とこのような結果になってしまうのです。
不動産売却の基本的な手順
不動産売却の基本的な流れは以下のようになります。
- 査定依頼
- 3~4社に依頼をするケースが多いようです
- 物件調査
- 法務局や現地での調査を行います
- 不動産査定書
- 調査結果に基づいた査定書を提出します
- 媒介契約締結
- 売却を依頼する不動産会社と媒介契約を結びます
- 売却計画
- 販売活動方法など売却計画を立案します
- 販売活動
- 売却計画に基づいた販売活動を行います
- 購入希望者発掘
- 購入希望者が現れます
- 価格交渉
- 購入希望者と売買価格の交渉を行います
- 買受売渡承諾
- 買受売渡を双方が合意します
- 住宅ローン事前審査
- 住宅ローンなどの融資利用の場合には事前審査を行います
- 売買契約
- 事前審査承認の後、売買契約を結びます
- 住宅ローン本審査
- 金融機関に融資の本申し込みを行います
- 決済・引渡
- 融資が実行され決済と引き渡しを同時に行います
まとめ
不動産が売れるまでには長くかかることもあります。
長くかかる理由のほとんどは、需要とはかけ離れた価格設定が原因です。
当初に査定した価格がそもそも間違っていたというケースもあります。
媒介契約の締結を優先する為、売れもしない価格を査定で出すことが原因です。
査定価格の裏側にある意味をしっかり把握することが大切です。