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住宅のリフォームは構造方式によっては出来ないこともある

住宅を作る工法や構造方式によっては思っていたようなリフォームが出来ないこともあります。リフォームを依頼している工務店の担当者も、分かりやすい説明をしてくれないこともありますので、工法や構造別にリフォームのポイントを解説します。

住宅を造る構造や工法の違い

住宅の種類には次のような構造方式があります。
構造別リフォームの違いを見ていきましょう。

  • 在来木造工法
  • 2×4(ツーバイフォー)工法
  • 軽量鉄骨(LGS)
  • 重量鉄骨
  • 鉄筋コンクリート

在来木造工法

柱や梁などの軸組みによって造られる、伝統的工法です。
皆さん一番おなじみの工法ですが、最近の在来木造工法は、仕口(接合部)を金物によって接合す方法が多くなっています。

耐力壁には構造用合板を使い、スジカイよりも強度を増した方法が採用されています。
さて、リフォームを行うにあたっては、どのような事に注意すべきでしょうか。

骨組み部分の変更は割合簡単に出来ます。
例えば、壁を取り除いたり、柱を抜いたり、あるいは2階の床を取り除いて吹き抜けにしたり、というように自由度が高いのが特徴です。

増築の際には、既存の軸組みに接合させて新たな軸組を造って行きますが、接合する位置はここでなければならないといった制約は無く、増築の面でも自由度の高い構造方式です。
在来木造工法は、一般工務店はもちろん、ハウスメーカーでも多く採用されています。

  • 住友林業
  • 日本ハウス
  • 積水ハウスのシャーウッド
  • ダイワハウスの木造住宅
  • アイフルホーム
  • タマホーム

等などです。
積水ハウスやダイワハウスは、元々、軽量鉄骨系のハウスメーカーですが、木造住宅を商品化した背景には、リフォームの自由度があります。
在来木造工法の方が、ニーズに合わせられるということです。
在来木造工法は建てる会社によって、使っている金物が異なるなどの多少の違いはありますが、構造方式の考え方は同じです。特に重要な耐力壁についても、使用する材料に違いがあっても、リフォームする際には、耐力壁には構造用合板を使います。

つまり、新築した時の会社がどこであろうと、リフォームする時には、お知り合いの工務店で、まったく問題なく工事は出来ます。
在来木造工法は、リフォームする会社選びにも自由度があるということです!

耐力壁不足に注意を!

自由度が高いと、大きな窓を連続して設置したり、広々としたリビングを作ったりなど、耐力壁が少なくなってしまうことがあります。

耐力壁の量と配置については必ずチェックしましょう。
リフォーム工事店や工務店では、チェックが出来ないことがあります。
その理由は・・・・・・チェックできる人がいないからです。

そんな時は「壁量チェックをして下さい!」と、強く要望しましょう。
そうすると、設計事務所などに外注して、壁量チェックをして来ます。

2×4(ツーバイフォー)工法

壁に使われる部材の寸法が、厚さ2インチ巾が4インチという寸法の部材を使いますので、2×4工法と呼んでいます。
枠組壁工法が正式名称です。

北米や北ヨーロッパで長く使われてきた工法です。いわば、北米の在来工法です。
日本の在来工法のような柱は使いません。柱が無く壁だけで構成します。
壁の骨組みの部分が、2×4であったり、2×6(ツーバイシックス)だったりします。
時々、ツーバイシックス工法というチラシを目にすることがありますが、これのことです。

2×4工法は、住宅の骨組みを作っていく時に、日本の在来工法のような「腕の良い大工さん」を必要としません。誰でも建てることが出来るほど、簡単な構造方式になっています。
誰でも出来る、つまり、腕の良い大工さんを必要としないことが、人件費の低減になると考え、住宅の価格を下げることが目的で、2×4工法は導入されました。

しかし、誰でも出来るといっても、現実には2×4工法の専門職人は育つことが無く、結局、2×4工法の大工さんが生まれることになり、日本の2×4工法は、価格低減にはつながりませんでした。/

2×4(ツーバイフォー)工法のリフォーム

2×4工法は構造の方式が木造在来工法と違うということがポイントです。
在来工法は、かなり自由度がありました。柱と桁や梁で構成される構造方式ですから、柱や梁の位置が変わった場合には、必要な所に新たに柱や梁を設けることが出来ます。
ところが、2×4工法の骨組みは、板状の壁と床で、箱を作るように構成します。
元々が箱ですから、壁を取り除くと箱では無くなります。箱はつぶれてしまいます。
箱のサイズを変えることも出来ません。部分的に開口部を設けることは出来ますが、8畳間二つを通して16畳間を作るということは出来ません。
また、2×4工法の建物に接合させて在来工法で増築をすることも出来ません。

このように、2×4工法はリフォームに関しては制約があります。
構造体には関係の無い、外壁や屋根の張替・葺き替え、内装などは、在来工法も同じですが、自由に行うことができます。
2×4工法の主なハウスメーカーは

  • 三井ホーム
  • セキスイハイムのツーユーホーム

スウェーデンハウスは、実は2×4工法です。
構造体である壁や床のパネルを含めてほとんどの部材が輸入されています。
その為、国内の枠組壁工法の基準に合わず、工業化住宅の型式認定の基準にも合わない為、建築基準法上では「木造」という構造方式に区分されます。スウェーデンハウスのパンフレットやホームページには2×4工法という文字はまったくありません。
しかし、構造方式はまぎれも無く2×4工法です。

軽量鉄骨(LGS)造

構造の骨組みを軽量鉄骨(LGS)で作った住宅です。
軽量鉄骨(LGS)とは、肉厚が6㎜以下の鋼材のことを言います。6㎜を超える鋼材は重量鉄骨と言います。

骨組みの構造方式は、木造在来工法と同じような考え方です。
大体1.8mごとに柱を立て、耐力壁は木造のスジカイと同じ役割をするブレースを取り付けます。
柱の追加は簡単に出来ますが、既にある柱を抜くことは難しく、木造在来工法よりは自由度は少なくなります。

軽量鉄骨(LGS)造の住宅は、ほとんど型式認定を受けていますので、リフォームの場合は、建てたハウスメーカーに相談することをお奨めします。

工務店に相談しても、軽量鉄骨(LGS)造のノウハウがありません。
鉄骨屋さんでは、住宅を作るノウハウがありません。

そういう意味では、特殊な工法になります。構造体に変更を加えるリフォームや増築はハウスメーカーに相談してください。

軽量鉄骨(LGS)造の主なハウスメーカーは

  • 積水ハウス
  • ダイワハウス
  • パナホーム
  • セキスイハイム
  • 軽量鉄骨(LGS)下地

住宅の骨組みとはまったく関係の無い、軽量鉄骨(LGS)で作られた、壁や天井の下地のことです。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物の場合に、下地の材料として使われる事が多く、マンションの天井や間仕切壁下地にも多く使われています。
骨組みが木造の場合には、下地材料は当然木材になりますが、骨組みが鉄骨や鉄筋コンクリートの場合には、軽量鉄骨(LGS)の方が相性がいいので、好んで使われます。

軽量鉄骨(LGS)下地の職人さんは、「大工さん」ではありません。「軽天屋」さんとか呼ばれています。
独立して店舗を構えて「軽天屋」を営業しているというケースは無く、ほとんど目に触れることは無い業種ですが、ビルやマンション、店舗工事には欠かせない職人さんたちです。

重量鉄骨の住宅

鉄骨の肉厚が6㎜以下が軽量鉄骨、6㎜を超えると重量鉄骨と呼ばれます。
重量鉄骨造は、柱にH型や角型鋼管を使い、梁にH型鋼を使って、柱間にブレースを入れるブレース工法と、ブレースを使わず、柱と梁を剛接合させたラーメン構造にしているものの2種類があります。

重量鉄骨造と軽量鉄骨造の違いは、スパン(柱の間隔又は梁の長さ)の広さが異なります。
重量鉄骨造の方がスパンを広くすることが出来、間取りの自由度が高くなります。
リフォームに際しては、構造体を変えることは出来ませんので、間仕切り壁の変更によってリフォーム計画を立てます。

増築は、構造体のグリッドに合わせた単位で行って行きます。
つまり、3.6m×3.6mのグリッドで構成されている場合には、増築する部屋の1辺の寸法は3.6mとします。
重量鉄骨造を採用している大手ハウスメーカーは、積水ハウスの3階建てシステムがあげられます。他は地場のビルダーに採用しているケースが見られます。

木造や軽量鉄骨とは異なり、採用する大手ハウスメーカーが少ない原因には、鉄骨加工場の設備投資が他の工法の設備投資に比べて高額になることが上げられます。

重量鉄骨の耐震性と耐火性

重量鉄骨造は耐震性や耐火性が優れていると、考えがちですが、耐震性については、どの工法であれ、構造基準に則って設計されますので、「○○工法が耐震性が優れている」ということはありません。
鉄骨は燃えない材料ですから、耐火性に優れているわけではありません。
鉄骨は火事による熱が600度を超えると、脆くなります。
脆くなった鉄骨は元の状態に戻ることはありませんので、建物が倒壊することなく建っていても、骨組みは非常に弱くなっています。
その欠点を補う為に耐火被覆を行っています。
住宅では、耐火被覆を行うことは無く、鉄骨よりも木造の方が耐火性に優れているという見方もあります。

鉄筋コンクリートの住宅

鉄筋コンクリートの住宅は、壁式工法でつくられます。ラーメン構造の鉄筋コンクリート住宅はめずらしく、ほとんどが壁式工法となっています。
壁式工法の考え方は、2×4工法と同様で、柱が無く壁だけによって構造躯体をつくる方法です。

リフォームは、構造躯体以外の部分を改装します。
床はコンクリートスラブに直接床仕上げをしている場合と、木下地を組んで床を仕上ている場合があります。
壁の仕上は木下地や軽量鉄骨下地などの下地に仕上げをする方法や、GL工法という石膏ボードを直張りする方法があります。
天井も木下地か軽量鉄骨下地で作られています。
増築の場合には、工務店やビルダーによる現場打ちのコンクリート住宅か、ハウスメーカーのコンクリート住宅かによって方法が変わります。

現場打ちの場合には、設計事務所に設計や構造計算をしてもらうとOKですが、ハウスメーカーのコンクリート住宅の場合には、型式認定を受けている住宅ですので、必ず、建てたハウスメーカーに相談してください。

リフォームについては、最も制約の多いのが鉄筋コンクリートの住宅です。
それだけ、商品化したハウスメーカーはごくわずかです。

大成建設の家が最も有名です。
以前は大成パルコンと言ったのですが、名前が変わったようです。

レスコハウスも歴史があります。

大栄プレタメゾンというハウスメーカーがあったのですが、今はどうなのでしょうか?

鉄筋コンクリートの住宅は、設計事務所に設計を依頼して現場打ちコンクリートで建てる方が、あとあとの事を考えるとベターではないかと思っています。
鉄筋コンクリートは、設計の仕方によっては、魅力的な空間を創ることができます。
設計事務所や建築家の腕が一番発揮される素材ですので、工業化住宅にはどうかな?と思っています。

リフォーム ホームプロ
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