新築住宅には10年保証が義務付けされています。ところで、どこまでが10年保証の範囲かご存知ですか?保証の範囲の正確なことはあまり知られていません。大切なことですのでおさらいをしておきましょう。
10年保証の範囲を知っていますか?
新築住宅には10年保証が義務付けされています。
ところで、どこまでが10年保証の範囲かご存知ですか?
構造耐力上、主要な部分とはどこですか?
10年保証が義務付けされている部分には、まず構造耐力上主要な部分と定められています。(木造住宅を例にしています)
- 基 礎
木造の場合には地面から立ち上がっているコンクリートの部分、および地面の下に埋まっているコンクリートの部分、表面に塗ったモルタルは含まれない - 土 台
基礎と上部の構造体とをつなぐ部材 - 床
床の骨組みのこと、通常は目で見ることは出来ない - 横臥材
大引き・梁・胴差・桁などの水平の構造部材、これも通常は目で見ることは出来ない - 柱
上にある構造部材を支持する、垂直の部材 - 斜 材
スジカイと呼ばれる、斜めの部材 - 小屋組
屋根の骨組み、通常は目で見ることは出来ない、天井に点検口があると、そこから見ることが出来る
上に書きましたように、通常は目で見ることが出来ない部分ばかりです。
これらの構造耐力上主要な部分に不具合が起きると、基礎の表面に大きなヒビ割れが発生したり、床に傾斜が出来たり、壁が斜めに倒れたりする現象が起きます。
あるいは、強風の時に大きく揺れたりというのも現象としてあります。
間違いやすいケース
内壁のヒビ割れや、外壁のヒビ割れが起きると、“重大な欠陥”と思ってしまう方が多いのですが、ヒビ割れが起きたからといって、必ずしも構造体に問題があるとは限りません。
木材の乾燥によって、表面の材料に変形が起きてヒビ割れが発生したということがほとんどです。
構造耐力上、主要な部分の点検
構造体は目に見えない部分ばかりですので、点検は専門家に頼むことになります。
建ててもらった建築会社や、設計事務所などに頼むのですが、費用は数万円といったところです。
雨水の浸入を防ぐ部分
もうひとつ、10年保証の対象部分があります。
屋根や外壁・開口部からの雨漏れが保証部分です。
現象としては非常に分かりやすい現象ですから、誰でも発見出来ます。
雨漏れを発見したら、建ててもらった建築会社に連絡をするのですが、もし、その会社がもう無くなっていたら、10年保証書を確認して下さい。
引渡しの時の書類に含まれているはずです。
第三者機関の保証が付いている場合には、その機関に連絡をしましょう。